先日、念願の新型ロマンスカーに乗ってきました。

天井が高く木材を使用したインテリアは、非常に良い雰囲気の空間を演出していました。くつろぎの旅を演出する工夫も車内の様々なところにほどこされていました。たとえば、各車両をつなぐ扉は、人が近寄っただけでは開かない様にタッチ式の自動ドアになっていました。これは、静かな車内空間のための配慮です。

新型ロマンスカーVSEの車内

「う~ん、いいな~。」と感心していると、一組の親子がドアの前で立ち止まっていました。お母さんがしきりにドアをタッチしているのに、ドアは一向に開かないのです。そうこうしているうちに、子供がマネして扉をタッチするとようやくドアが開きました。

さて、何が起こったのか詳しく見ていきましょう。まず、お母さんは、 「開扉センサーは下にあります」というシールを見て、そのシールの矢印が指し示す先をタッチしました。
しかし、タッチしたところは、表示のすぐ下のセンサーの無い箇所でした。実際のセンサーは、もっと下の帯の様に見える部分だったのです。そして、子供がマネしてタッチした箇所がちょうどセンサーだった事で、扉が開いたのです。 

ここをタッチ

このようなことが起こった原因として、

  • 「操作するべき箇所(センサー)」より「操作部を呈示する表示(シール)」の方が目立っていた
  •  「操作部の呈示の仕方」が適切ではなかった

ということが挙げられるのではないでしょうか。

せっかく、静かな車内空間を配慮しつつ、子供でもあけられる位置にセンサーを置いたのに、シールによって紛らわしくなってしまった惜しい例ですね。